熱が出た時は・・・

発熱時の家庭看護

  1. 病気の熱でしょうか?
    *乳幼児では、室温などの環境により、体温は影響を受けやすいのです。
    • お部屋の温度は高すぎませんか?
    • 着せすぎていませんか?
    • 直射日光に長時間あたっていませんか?
    *体温にも日内運動があります。個人差もあります。

     午前3〜4時が最低で、午後3〜4時が最高になります。
    体温の日内運動

    最低温と最高温の温度差は、年齢が小さいほど大きく、
    0.8度くらいの差があっても正常です。

    お子さんのその時間帯の平熱より1度以上高ければ、病気の熱と考えてください。

  2. 発熱にも敵と味方がある!?
    *細菌感染では、菌体内毒素の中の発熱物質による発熱があります。
    *ウイルス感染では、感染防御能(免疫能)を効率よく活動させるために、自分の体から38〜40度の熱を産生します。
    *発熱は、いつもいつも解熱させなければならないものではありません。子どもがある程度元気で、水分を充分摂れている時は高い熱でも心配いりません。 

  3. それでも気になる高い熱
    *高熱になると、体内の水分がたくさん消費されてしまいます。
     乳幼児では脱水になりやすいし、脱水になると解熱しにくくなります。
    水分補給を十分に!
     母乳やミルクの飲みが悪いときは、湯ざまし、お茶、果汁、イオン飲料(子供用)を与えてください。下痢をしていなければ、冷ためでもかまいません。

    イオン飲料:2才までは子ども用を使ってください。市販のスポーツドリンクでは、塩分(Na、CL)が多く含まれ、肝臓で処理しきれず体の負担になります。

    *冷却
     熱が上がりきったら冷やすのもいいです。効果的な部位は、首の横の(頸動脈)、脇の下(腋窩動脈)、足のつけ根(大動脈)など脈の触れるところです。
    洗濯のりとサランラップで、子どもに合わせた小さいアイスノンを作って置いておくと便利です。

  4. 衣服、部屋の温度
    *熱の上がりはじめは、手足の先が冷たい、顔色、唇色が悪い、寒気、震えなどの症状がみられます。こういう状態では、いくら熱が高くても冷却は不快で効果はありません。むしろ暖かくしてあげてください。そのうち熱が上がりきると顔色も良くなり、手足の先も暖かくなり、汗もかくので汗をよく拭き、乾いた衣類に着替え、涼しくしてあげてください。
    乳幼児では汗腺は未発達で、大人のように汗をかかせることでの解熱は難しい上、逆に体内に熱がこもり解熱しません。

  5. 解熱剤の使用
    *以上の手当をしても、38.5度以上で、機嫌が悪い、えらがる、水分や薬を飲まないなどの症状があれば、頓服(口から飲む)、座薬(お尻から入れる)の解熱剤を使ってください。
    1日1〜2回、6〜8時間の間隔で

    解熱剤:そのほとんどは鎮痛剤としても使えます。
    (耳痛、歯痛、頭痛、生理痛などにも)